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02/12月年末、解体する事から始まったこの現場は幕を開けた。和室に4畳半、典型的な日本家屋は一日で部屋いっぱいの産業廃棄物に姿をかえた。普段は見なれない解体後のむき出しの天井や壁は、過ぎた年月を一瞬で伝える迫力がある。複雑な思いで壁を見つめていた僕は、その後さらに壁を見つめ思い悩むことになる。なぜなら、今回のペイントの命題は、その迫力の壁を生かすことだったからだ。.. ↑この物件は、スキーマ建築計画/設計による、アパートのリノベーションでした。 設計コンセプト、リノベーションの考え方など、この物件で、大変勉強になりました。 そして、今回の僕の仕事ですが、やはり、一番の苦戦した古い壁の処理につきます。 [掲載誌] ◆BRUTUS CASA 2004/3月号 ◆建築知識 2004/5月号 裏の部分。古いままでは、少し汚い。むき出しになった古いブロックの壁リタッチ。ただ、古い壁を描くのではない。今回の場合、描くことは、作ってしまうということだ。古い壁の迫力を生かす、ということには場違いな気がした。悩みになやんだ。 ペンキは、各場塗る場所、機能によってたくさんの材料が揃っている。古い遺跡の腐食を防ぐ、撥水材もある。絵の世界も、絵の修復家が存在する。どちらも保護を前提にペイントする。 そこで、補修というペイントの意味をとりいれた。古くなった壁の補修。サッシ周りの雨もれを防ぐ,躯体のひずみから出たひび割れの補修。ブロックの目地の補修。頭で念仏のように唱えながら、ペイントした。 古い壁を生かすように、わざとらしくならないように。 同様にトイレ内部も裏の部分。仕上げ材はクリヤーのみ、ピンク壁はパテ材料に色を混ぜ合わせ、壁のベニヤ板に対する塗装の下地処理をしたイメージした。 反対に表の部分は、新規に壁が作られ、艶ありの塗装をペイントしている。 この現場まで、僕のペイントは、描くことの意味の方がつよかった。当然今回も悩むまでは描く方向で考えていた。古く汚い壁もペイントすれば綺麗になる。どちらかといえば、プラス思考的な考え方が優先していた。 しかし、今回の壁を生かすというペイントは、塗らなくてもよいというマイナスともとれる意味を含んでいた。 仕上げないということではない。 『少し汚い壁をマイナスとして、マイナスの意味でペイントを足す。 名付けて、プラスマイナスペイント。足して引いて、イコール0。イコール、既存壁を生かすこと!?』 とまどいを、言葉にかえたりして、ペイントしたなぁと思い出す。 そしてこの現場を境に、サンプルなどペイントを考える時、わざとらしくならないようにという項目が、僕の頭の中に増えた。
by paintandpaint
| 2005-12-02 14:06
| paintを考える
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